近年、キャッシュレス決済の普及に伴い、Square（スクエア）をはじめとするモバイル決済サービスを導入する事業者が増えています。
手軽さが魅力のSquareですが、特に決済サービスを利用する上で最も気になるのは、やはり「安全性」でしょう。
この記事では、Squareが講じている具体的なセキュリティ対策、国際的な基準への準拠状況、そして利用者が知っておくべき注意点について詳しく解説します。
初期費用0円、入金は最短翌営業日
月額固定費なし、主要カードブランドの決済手数料2.5%の決済を。
Squareのセキュリティ対策：3つの柱
Squareは、事業者とその顧客の双方を保護するために、業界最高水準のセキュリティ技術を決済プラットフォームの随所に組み込んでいます。
(1) データの完全暗号化と国際基準（PCI DSS）への準拠
Squareのセキュリティの土台となっているのが、徹底したデータ暗号化と国際的なセキュリティ基準への適合です。
完全なデータ暗号化
Squareリーダーでは、カードが読み取られた瞬間に決済データが暗号化され、この暗号化されたデータは、Squareのサーバーに送信され処理されます。モバイル端末やアプリ内には、顧客のカード情報が一切保存されない設計です。
PCI DSS準拠
Squareは、クレジットカード業界のグローバルセキュリティ基準である「PCI Data Security Standard（PCI DSS）」の最高レベル1に準拠しています。この基準をクリアすることで、決済処理における高い安全性を証明しています。
コンプライアンス対応
他社のサービスと異なり、Squareは加盟店に代わって、PCI DSS準拠のための監査や評価といった煩雑な作業に対応します。これにより、加盟店はセキュリティ維持にかかる手間やコストを削減できます。
(2) AIと専門チームによる不正利用のリアルタイム検知
Squareは、不正利用を防ぐための監視体制を強化しています。
リアルタイムモニタリング
機械学習（AI）の技術を活用し、すべての決済をリアルタイムで監視しています。これにより、不審な取引パターンや通常とは異なる取引を即座に検知します。
不正利用対応チーム
日々変化する不正行為の手口に対応するため、高い専門性を持つチームがAIと連携して対応に当たります。不自然な取引が発生した際は、専門チームから速やかに連絡が入る体制が整っています。
(3) アカウントとオンライン取引の多層的保護
決済データだけでなく、アカウント自体やオンラインでの取引についても、複数の保護機能が提供されています。
3Dセキュアの自動適用
オンライン決済の安全性を高めるため、不正なカード利用を防ぐ「3Dセキュア認証」を自動的に適用しています。これにより、特にオンライン請求書やEコマースといった非対面決済での不正リスクを大幅に軽減しています。
アカウント保護機能
・2段階認証: ログイン時のセキュリティを強化し、第三者による不正アクセスを防ぎます。
・従業員アクセス権限: 従業員ごとにアカウントへのアクセス権限を設定でき、情報漏洩のリスクをコントロールできます。
・パスキー: 端末の生体認証（指紋や顔認識）やPINコードを使って安全にログインできる機能も利用可能です。
利用者が知っておくべき懸念点と対策
Squareのセキュリティは強固ですが、利用者がSquareを運用する上で留意すべき点もあります。
(1) アカウント凍結のリスク
Squareの不正利用検知システムは非常に厳格です。そのため、以下のような取引パターンが検知された場合、一時的にアカウントが凍結される可能性があります。
・短期間での急激な売上増加
・高額取引の頻発
・チャージバック（顧客からの決済取消）の多発
・Squareの規約に反する取引内容が疑われた場合
【対策】 売上の変動が予想される場合は、事前にSquareへ連絡しておくことが重要です。また、取引内容や顧客とのやり取りの記録を詳細に残しておくと、万が一の際にスムーズに状況を説明できます。
(2) システムダウンの可能性
非常に稀ですが、システム障害などによりSquareの決済システムが一時的に利用できなくなるシステムダウンが発生する可能性はゼロではありません。
【対策】 万が一に備え、決済端末以外の現金や他の決済手段も用意しておくことが、業務停止リスクの回避につながります。ただし、Squareはオフライン状態でも一時的にカード決済を受け付け、ネットワーク復旧後に処理を行う機能も提供しています。
まとめ：Squareの安全性は高い
Squareは、国際的なセキュリティ基準であるPCI DSSレベル1に準拠しており、データは読み取りと同時に完全に暗号化されます。
また、AIと専門家によるリアルタイムの不正検知体制が整っており、その安全性は極めて高いと言えます。
加盟店が追加費用なしで高度なセキュリティとコンプライアンス準拠の恩恵を受けられる点も、Squareの大きなメリットです。
Squareを利用する際は、提供されている2段階認証などのセキュリティ強化機能を積極的に活用し、自身のビジネスにおけるアカウント保護を徹底することで、より安心してサービスを運用できるでしょう。
